男女二人が言い争っていた。

「なんで別れるの?」
「他に好きな人ができたんだよ。お前とはもう終わりだ。」

二人はカップルのようだが、彼は他の彼女に乗り換えたらしく彼女に別れ話を切り出していた。

「どうしても不満があるなら私何でもするから・・・」
「終わったつってんだろ!いい加減にしねえと殺すぞ!!」
彼は彼女を突き放すと浮気相手とともにその場を後にした・・・その時だった。

「キャアアアアアアッ!!!」
彼女は絶叫した。というのも彼と浮気相手は黒いマントと帽子で姿を隠した何者かによって斬首されたのだ。さらにその人物は斬首だけに飽き足らず二人の頭を踏みつけたり遺体を切り刻んだりしていた。

「あなたの仇取りましたよ。」
謎の人物は彼女にそう言うが、恐怖を感じた彼女はその場から逃げ出した。

一方とある公園では子供同士のいじめが発生していた。加害者は被害者に嫌がらせをするだけでなく馬乗りになって暴行したりしていた。
するとここにも謎の人物が現れると加害者を射殺した。しかもそれだけでは飽き足らずチェーンソーで遺体を砕いたのだった。

「これでもう安心ですよ。」
謎の人物はそう言うが、目の前の惨状に被害者はその場から逃げ出した。

さらにとあるホールでは行政が保育所や児相の設置の説明会が開かれていた。行政は設置の重要性を訴えるが、住民は猛反発していた。

「クソガキの施設なんて迷惑以外の何物でもないだろ!」
「騒音の元だ!もし作ったらクソガキども皆殺しにしてやるよ!」
住民からヤジが飛び交い、説明会は泥沼になってしまった。するとそこにも謎の人物が現れると住民に向けて爆弾を多数投げつけた。

激しい爆発で住民が死傷するといつの間にかその人物はいなくなっていた。

その後も各地で同様の事件が相次ぎ、住民は恐怖に震えた。町ではデッドデビルと呼ばれ恐れられていた。

そんなある日、サニーは街を歩いていると男性二人組が助けを求めて現れた。二人はちょっとしたいざこざで出会い、問題は解決したが突然デッドデビルが追ってきて必死に逃げていたのだった。
そしてあの男が現れ、二人に奇襲をかけようとしていた。サニーは謎の男を返り討ちにすると男に問いかけた。

「デッドデビルの目的は何?」
するとデッドデビルは全貌を明かした。

「俺は正義のためにやってるんだ。」
デッドデビルの言葉に目を丸くするサニー。

「俺はこの世から悪事をなくすために悪党を殺してんだ。少しでも悪事に手を付けたものは誰であろうが容赦なく殺す。そうだろ?」
サニーは自分と似たような活動をしてることを知るが、サニーはデッドデビルの動機に反論した。

「確かに悪事は起きないほうがいい。けどだからってなんでも殺して解決するのは間違ってるわ。改心しようとしてる人には再起を支援してあげるのが本当の正義よ!」
サニーの問いかけにデッドデビルは反論した。

「てめえはそうやって悪人の味方をするのか?正義のためには悪事を働いた奴には生きる価値なんてねえんだよ!!」
デッドデビルはそう言うと二人組を攻撃しようとした。サニーは二人をかばうとデッドデビルを殴り飛ばした。

「覚えてやがれっ!!」
デッドデビルは立ち上がるとその場から逃げ出した。サニーはデッドデビルの後を追うが、デッドデビルは踏切に阻まれ、追い込まれた。サニーはデッドデビルを捕まえようとするとなんと踏切を通った貨物列車のコンテナに飛び乗ったのだ。

こうなるともはや追跡は困難。デッドデビルは勝ち誇ったような表情を浮かべ、そのまま消えていった。しかしトンネルに差し掛かった瞬間デッドデビルはトンネルに激突して線路の横に転落した。

一方サニーは正義とは何か考えさせられていたようだ。

終わり

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